問題
Ⅱ-1
Ⅱ-1-1
メタバースは,仮想現実や拡張現実に対応したデバイスの普及に伴い,ゲームだけでなくビジネスにまで影響を与えるようになった。メタバースについて説明し,メタバースをビジネスに取り入れるときの留意点を述べよ。
Ⅱ-1-2
ジェネレーティブAIの1つである敵対的生成ネットワーク(GAN,Generative Adversarial Network)について説明し,GANの具体的な事例を挙げて運用上の留意点について述べよ。
Ⅱ-1-3
サーバント型リーダーシップの概要とサーバントリーダーに求められる代表的なスキルを3つ以上挙げ,支配型リーダーシップと比較したメリットとデメリットに ついて述べよ。
Ⅱ-1-4
サイバー攻撃は多様化してきており,そのため自社のセキュリティを確保するために,MSS(Managed Security Service)を利用する流れが広がっている。MSSの特徴及び導入のメリットについて述べよ。
Ⅱ-2
Ⅱ-2-1
DX(Digital Transformation)対応が加速する中,迅速かつ柔軟にシステムを構築する必要性が増してきた。近年,フルスクラッチで開発する形態から,ローコードやノーコードを用いたシステムの構築を行う手法が注目されている。あなたが所属する組織の社内業務のDXを推し進めるに当たり,ローコードを用いたシステムの構築・導入業務に関して,以下の問いに答えよ。
(1)調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順を列挙して,それぞれの項目ごとに留意すべき点,工夫を要する点を述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2
近年,多くの企業が,自社の製品に対する顧客の反応を得るために,SNS(Social Networking Service)をマーケティングに活用している。SNSを活用し情報を発信することで,消費者に商品やサービスを知ってもらい,ブランドイメージやロイヤリティを向上させるなどのメリットがある。また,SNS上での消費者の商品やサービスに対する生の声を拾い、その情報を分析することによって,製品の改善点や,マーケティングの施策の効果などを拾い出し,次のアクションへとつなげることができる。あなたは、自社の情報システム部門の技術者として,SNS分析ツールを導入するに当たり,個人情報の保護を考慮し,以下の問いに答えよ。
(1)調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。また,SNS分析に用いる,入力のデータモデルを定義し,ER図又はクラス図で示せ。
(2)業務を進める手順を列挙して,それぞれの項目ごとに留意すべき点,工夫を要する点を述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1
Maas(Mobility as a Service)とは,地域住民や旅行者の移動ニーズに応じ,スマートフォンやPC等を介して,複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスである。国土交通省等が推進・支援している日本版MaaSでは,各種サービス事業者(観光,物流,医療・福祉,小売りなど)との連携を視野に入れている。このため日本版MaaSでは,MaaSプラットフォームにデータを提供したり,データを利用したりするサービス事業者間でのデータ連携が重要になる。MaaSプラットフォームを利用するサービス事業者の情報システム部門の技術者として,以下の問いに答えよ。
(1)MaaSプラットフォームを介したデータ連携について,様々な情報システムや情報サービスの観点から3つの課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を,専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示した解決策において新たに生じうるリスクと,それぞれの対策について述べよ。
Ⅲ-2
大規模地震や風水害,新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行,国際紛争などは,社会・経済活動全般に深刻な影響を及ぼすことから,事業継続マネジメント(BCM,Business Continuity Management)の重要性が広く認識されてきた。近年,高度化・複雑化した社会を支える機能は相互に連携しており,部分的な支障によってシステム全体に影響を及ぼす可能性があり,BCMをうまく機能させないと緊急事態に対応できない。そのためには,事業継続計画(BCP,Business Continuity Plan)に基づいて,BCMを確実に実行するための事業継続マネジメントシステム(BCMS,Business Continuity Management System)が必要となってくる。また,サプライチェーンのグローバル化などに伴い,取引先や金融機関,投資家など,企業を取り巻く様々なステークホルダーとも連携して,BCMを実行して浸透させていく必要がある。あなたは,所属する組織の情報システム部門の技術者として,BCMを有効に機能させるためのBCMSを導入・運用するに当たり,以下の問いに答えよ。
(1)技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題の解決策を3つ,専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
出典:令和4年度 情報システム
考察
Ⅱ-1
Ⅱ-1-1 メタバース
Ⅱ-1-2 敵対的生成ネットワーク(GAN)
Ⅱ-1-3 サーバント型リーダーシップ
Ⅱ-1-4 MSS
Ⅱ-2
Ⅱ-2-1 ローコード開発
Ⅱ-2-2 SNS分析ツール
Ⅲ-1 MaaSプラットフォーム
Ⅲ-2 事業継続マネジメントシステム(BCMS)