問題
Ⅰ-1
デジタル社会が目指す教育を支える基盤として、誰もがどこからでも,自分らしく学べる環境基盤の実現や教育関連データを活用した教育品質の向上,サービスの開発が検討されている。教育データの利活用では、中央集約的なデータベース配備ではなく,教育機関,教材提供者,教育サービス提供者などの各機関で発生,管理されるデータを連携,活用することが想定される。リカレント教育や人材の流動化の促進を支援するため、社会人向けに学習成果の可視化や学習機会の提案・提供を行うサービスの開発・導入や運用を行う観点から,次の問いに答えよ。
(1)技術者としての立場で,多面的な観点から3つ課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対応について,専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)〜(3)の業務遂行において必要な要件を,技術者としての倫理,社会への持続可能性の観点から述べよ。
Ⅰ-2
近年,深層学習の利活用の拡がりに見られるように,出力が決定論的に一意に決まらない特性を持ったソフトウェア技術の社会実装が進んでいる。例えば,生活一般の身近な用途から特定産業の特殊用途まで,様々な業界で,学習,認識,制御,探索,推論などを担う非決定論的ソフトウェアが使われるようになっている。このようなシステムでは運用を通して機能・性能が変化するという特性があり,有効に利活用するためには,開発や運用のプロセスや手法において,これまでとは異なる観点からの取組が必要である。システムの技術特性を踏まえたうえで,次の問いに答えよ。
(1)非決定論的なソフトウェア技術の利活用が社会に影響を及ぼす例を具体的に挙げ,技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,その課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を,専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
(4)前問(1)〜(3)の業務遂行に当たり,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。
考察
Ⅰ-1 デジタル教育
Ⅰ-2 非決定論的ソフトウェア