問題
Ⅱ-1
Ⅱ-1-1
企業や組織において個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行うPMOの役割を説明し,導入のメリットについてプロジェクト現場視点と経営視点の両面から述べよ。
Ⅱ-1-2
VDIについて,テレワークにおける活用を前提にした,導入と運用に当たっての留意点を述べよ。
Ⅱ-1-3
ゼロトラストセキュリティモデルを境界型セキュリティと比較し,その特徴及び運用上の留意点について述べよ。
Ⅱ-1-4
企業内で利用するクラウドアプリケーションのサブスクリプション契約について、導入の可否や契約時に検討すべき事項,及び運用に当たっての留意点を述べよ。
Ⅱ-2
Ⅱ-2-1
過去に自社で開発した基幹業務系情報システムを利用している企業が,パブリック・クラウド上で稼働するERP(以下,「クラウドERP」という。)を活用し,他の個別システムとの連携も含めたシステム移行を予定している。クラウドERPに移行する場合,ERPが具備している機能を利用して(又は利用しないで),どのように業務を改善するかという業務プロセスの変更や他システムとの連携の仕組み構築などが必要になることが多い。自社で開発した情報システムをクラウドERPに移行することに関して,社内情報システム部門の担当者として,QCDや事業継続,セキュリティ対策等を考慮しつつ,情報システムの変更を進めるに当たり,下記の内容について記述せよ。
(1)基幹業務系情報システムを自社で開発したシステムからクラウドERPに移行する場合,調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)情報システムの移行を進める手順とその際に留意すべき点,工夫を要する点を述べよ。
(3)情報システムの移行を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2
全社的な社内業務の変革や電子承認・電子決裁を導入し,テレワークの中でも業務を停滞させないような脱ハンコの働き方が求められている。社内決裁申請業務を,電子ワークフロー化するためのシステムを導入するに当たり,あなたが情報システム部門の責任者として選ばれた場合,次の問いに答えよ。
(1)調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。また,社内決裁申請業務を電子ワークフロー化したときのデータフローを,データモデル(業務フロー図,アクティビティ図,シーケンス図のいずれか)を用いて示せ。
(2)業務を進める手順を列挙して,それぞれの項目ごとに留意すべき点,工夫を要する点を述べよ。
(3)業務を効率的,効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1
情報技術の進化に伴い,従来人手で行っていた定型業務の自動化が進んでおり,特に,人工知能(AI)やビッグデータを活用した業務自動化は様々な分野へ適用が進んでいる。このような状況を踏まえ,情報システムの技術者として,以下の問いに答えよ。
(1)問い合わせ対応に,ルールベース型ではない機械学習型のチャットボット自動応答システムの導入を進めるうえでの課題を,技術者として多面的な観点から3つ抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題の解決策を3つ示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
Ⅲ-2
近年,政府・自治体から,様々なオープンデータが提供されている。平成28年の法律第103号「官民データ活用推進基本法」に基づき,国及び地方公共団体はオープンデータに取り組むことが義務付けられ,国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決,経済活性化,行政の高度化・効率化等が期待されている。そこで,このような状況を踏まえ,自社,あるいは自組織において,オープンデータの活用を推進する情報システム分野の技術者として,以下の問いに答えよ。
(1)自社(あるいは自組織)の新規事業展開や事業拡大,サービスやプレゼンス向上のために,オープンデータを活用することを想定し,多面的な観点から課題を3つ抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について,専門技術を踏まえた考えを示せ。
出典:令和3年度 情報システム
考察
Ⅱ-1
Ⅱ-1-1 PMOの役割
Ⅱ-1-2 テレワークにおけるVDI活用
Ⅱ-1-3 ゼロトラストセキュリティ
Ⅱ-1-4 クラウドのサブスクリプション契約
Ⅱ-2
Ⅱ-2-1 クラウドERP
Ⅱ-2-2 社内決裁の電子ワークフロー化
Ⅲ-1 AIやビッグデータを活用した業務自動化
Ⅲ-2 オープンデータの活用