問題
Ⅱ-1
Ⅱ-1-1
近年のアジャイル開発の展開としてDevOpsが注目されている。DevOpsについて,概要説明,必要なツール(2つ以上),及び適用における留意点を述べよ。
Ⅱ-1-2
モジュール性を測る尺度を2つ挙げ,それぞれの内容,及び意味するところを説明せよ。
Ⅱ-1-3
効果的なプロジェクト管理のための手段として,見積もり技術が挙げられる。規模見積りの方法を2つ挙げ,それぞれの内容,及びメリット・デメリットを述べよ。
Ⅱ-1-4
ソフトウェア工学では,技術者に求められる知識を体系的にまとめた知識体系(Body of Knowledge)をさまざまな技術領域で整理している。知識体系の例を3つ挙げ,それぞれの概要,及び有効な活用方法を述べよ。
Ⅱ-2
Ⅱ-2-1
近年,5Gの普及や新型感染症の拡大などにより,仕事のやり方を従来の集中業務体制から分散オフィスや在宅勤務などテレワークによる分散業務体制へ移行する動きがでてきている。特に,ソフトウェア開発では,技術面及び管理面の両方で,分散業務の範囲を拡大する可能性が高い。状況によっては,国際的な分散業務体制が必要となる。そこで,テレワークなどの制度を導入した分散開発体制に移行するソフトウェア開発グループのリーダ業務を担当するに当たり,以下の問いに答えよ。
(1)調査,検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順と,その際に留意すべき点及び工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的かつ効果的に進めるための関係者(ステークホルダ)との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2
既存のソフトウェア開発を引き継ぎ,機能追加に加えて新規に開発者が参画するプロジェクトの担当責任者として参画することになった。既存の開発では,作業タスクを管理することは実施していた。しかし,仕様変更が発生していないにも関わらず,開発途中で新規の作業タスクが大幅に追加され,作業タスクの完了予定日が頻繁に延期される状況であった。そこで,今後は安定的に開発できるようにするために,プロジェクト管理の強化を念頭において業務を進めるに当たり,以下の問いに答えよ。
(1)調査,検討するべき事項とその内容について,説明せよ。
(2)留意するべき点及び工夫を要する点を含めて,業務を進める手順について述べよ。
(3)業務を効率的かつ効果的に進めるための関係者(ステークホルダ)との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1
近年,システムやソフトウェアの複雑化・大規模化がさらに加速する一方で,開発期間短縮や品質向上に対する要求も厳しくなっている。この状況に対応するための手段として,上流工程に重点を置いて集中的に資源を投入し下流工程で発生する負荷を軽減する「フロントローディング」と呼ばれるアプローチがある。このアプローチをソフトウェア開発に適用する場合について,以下の問いに答えよ。解答に当たっては,これまでの業務経験に基づき,開発業務分野の特徴を考慮すること。
(1)フロントローディングを適用するに当たり,技術者としての立場で多面的な観点から課題を3つ抽出し分析せよ。
(2)上記(1)で抽出した課題のうち,あなたが最も重要と考える課題を1つ選択し,その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)上記(2)で提示した解決策により解決した後,次に取り組むべき重要と考える課題とそれに対する対策について述べよ。
Ⅲ-2
日本では,Society5.0の実現を目指している。Society5.0はサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより,経済発展と社会的課題の解決を両立する,人間中心の社会の実現を目指すものである。Society5.0では,フィジカル空間のセンサーからの膨大な情報がサイバー空間に集積され,サイバー空間では,このビッグデータを人工知能(AI)が解析し,その解析結果がフィジカル空間の人間に様々な形でフィードバックされる。あなたのこれまでの業務内容などをSociety5.0のコンセプトに適合することを考えた場合,以下の問いに答えよ。
(1)技術者としての立場で多面的な観点から課題を3つ抽出し分析せよ。
(2)上記(1)で抽出した課題のうち,あなたが最も重要と考える課題を1つ選択し,その課題に対する解決策を3つ述べよ。
(3)上記(2)で提示した解決策により解決した後,次に取り組むべきことを2つ述べよ。
考察
Ⅱ-1
Ⅱ-1-1 DevOps
Ⅱ-1-2 モジュール性の尺度
Ⅱ-1-3 規模見積りの方法
Ⅱ-1-4 知識体系(Body of Knowledge)
Ⅱ-2
Ⅱ-2-1 テレワークなどによる分散開発体制
Ⅱ-2-2 ソフトウェア開発におけるタスク管理
Ⅲ-1 フロントローディング
Ⅲ-2 業務のSociety5.0化